
こんにちは!
オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹す。
あなたは声がこもることはありませんか?
もしかしたら自分では気付いていないだけで、周りの人はそう思っていないかもしれません。
声がこもってしまうと、どうしても損することが多くあります。
今回は声がこもる原因から改善方法まで、しっかりお伝えしていきます。
声がこもると損をする
それでは声がこもると、どんな影響があるでしょうか?
得することも考えてみましたが、なかなか出ませんでしたので、損をすることをいくつか挙げてみます。
聞き返されることが多い
話していて相手に聞き返されることはありませんか?
聞き返される=相手に声が届いていない=声がこもっている
ということになります。
何度も聞き返されてしまうと気持ちが下がってしまいますが、相手をイライラさせることもあります。
間違った内容が伝わる
よく聞き取れないので、相手に間違った内容が伝わってしまうこともあります。
聞き取りづらかったとしても、「何度も聞き返すのは気まずい」と思って、聞こえているフリをしている人もいますね。
特に仕事など重要な場面では、大きなミスにもつながる恐れがあります。
説得力がない話し方になる
声がこもっていると自信がないように見られるため、説得力のない話し方になってしまいます。
同じ内容でも、はっきりとした声で伝えることができれば印象が大きく変わってきます。
暗い印象を与える
声がこもる人は表情がかたい傾向がありますので、暗い印象を持たれやすくなります。
「声が明るい=明るい人、声がこもってる=暗い人」と感じる人がほとんどではないでしょうか?
やる気がないように見られる
「もっと元気を出せ!」「気合が足りない!」など上司から叱られることはないですか?
いくらやる気があっても、相手に伝わらなければ誤解を与えてしまいます。
はっきりと話す人の方がどうしてもやる気があるように感じられます。
例えば就活の面接で、「頑張ります!」とハキハキしている人と、「頑張ります。。。」とボソボソ話す人、あなたが面接官ならどちらがやる気があると感じますか?
実際に関わる時間が長ければ伝わるかもしれませんが、印象としてはどうしても差が出てしまいます。
声がこもる原因
ここからは声がこもる原因についてです。
たくさんの原因が考えられますので、当てはまるものがあるかどうか、確認してみましょう。
姿勢が悪い
声がこもらないようにするには顔の中心(鼻腔)に声が響く必要があります。
しかし、姿勢が悪く猫背になってしまうと、声の出る方向が下向きになることで、声がこもりやすくなります。
表情が暗い
表情が暗いと口角が下がります。
口角が下がると先に述べたものと同じように、声の出る方向が下向きになってしまいます。
また、口の動きも小さくなることで、声が口の外へ出にくくなります。
声が低い、小さい
人間の声に限らず、高い音の方が低い音よりも遠くまで響きます。
低い声で話してしまうと、比較的近い距離までしか届かなくなり、結果的にこもった声になりやすくなります。
また、音量にも注目する必要があります。声の高さと大きさはリンクしており、低い声を出すと小さい声が、高い声(地声)を出すと大きな声が出やすくなります。
小さい声ということは、低めの声になりやすいので、こもった声になってしまいます。
舌の動きが悪い
声の高さや発音の違いによって、舌は様々な動きをします。
しかし、舌の動きが悪いと、スムーズに正しい音を出すことができず、こもりが生じてしまいます。
滑舌が悪い
滑舌が悪いと舌や口の動きが少なくなり、声がこもりやすくなります。
舌と口がスムーズに動くだけでも、1つ1つの言葉がクリアになり、声のこもりも改善されます。
早口になる
早口になるとより滑舌が悪くなり、ボソボソとした話し方で声がこもりやすくなります。
はっきりとした通る声で話すためには、発声・発音に時間がかかりますので、その分話すスピードが遅くなります。
早口だということは、正しい発声・発音ができていない可能性が高いので、声がこもっているはずです。
考えがまとまってないまま話す
頭の中で考えがまとまっていないまま話してしまうと、自信がないせいか、ボソボソと話してしまいます。
何を伝えたいのか、キーワードだけでもしっかりとまとめるだけで、はっきりとした声が出やすい状態になります。
声がこもる人の改善方法
ここからは声のこもりを改善するための方法を紹介していきます。
あなたに合うポイントから参考にしてみましょう。
姿勢と目線をを正して話す
人と話す時はもちろん、普段から姿勢を正すことを心がけましょう。
また、良い姿勢を保って話すには目線も重要です。
目線が下向きになってしまうと、猫背になりやすいので、話す時は相手の目、もしくは眉間を見るようにしましょう。
笑顔トレーニングをする
笑顔トレーニングをすることで、口角が上がりやすくなり、声が通るようになります。
素敵な笑顔の人には声がこもる人はほとんどいないと言っても過言ではありません。
声のトーンを上げる
声のトーンを上げて話すことで、声がこもらなくなります。
しかし声のトーンを上げて話すには、ボイストレーニングが必要になります。
かんたんなトレーニングとしては、リップロールがおすすめです。
唇に強く息をあて、「ブルルルル〜」と音を出していきましょう。
※詳しいやり方は下記の動画を参考にして下さい。
遠くに声を出すイメージで話す
声を近くではなく遠くに出すイメージで話しましょう。
人の身体の中に、声が響く空洞は主に胸・喉・口・鼻の奥などがあります。
下の位置が響くと暗い声、上の位置が響くと明るい声を作りやすくなります。
近くに出してしまうと、どうしても声が胸や喉を中心に響いてしまい、暗くて低い声になってしまいます。
遠くに出すようにすることで、明るい音を作る鼻腔が響きやすくなりますので、自然と声のこもりも改善されます。
舌のトレーニングをする
舌の筋肉が弱かったり、動きが少なくなると、声がこもりやすくなります。
舌の筋肉はトレーニングによって、比較的早くつきますが、何もしないとどんどん落ちていきます。
日頃からかんたんにできる舌のトレーニングを1つご紹介します。
口の中で舌を大きく回す練習
①口をしっかり閉じる
②舌を上歯の外側の歯茎につける
③時計回りにゆっくり大きく動かす(5〜10回)
④反時計回りも同じように動かす
※口が開かないようにしましょう
※一定のスピードでゆっくり回しましょう
※舌の奥に疲労感があるまで行いましょう
口をはっきりと動かして話す
口をはっきりと動かして話すことで、発音の中でも「あいうえお」の母音がとてもクリアになります。
母音がきれいに発音できなければ、モヤモヤとした音になり、声がこもってしまいます。
基礎的なトレーニングを1つご紹介します。
ウ・イを繰り返す
①「ウ」の口の形を5秒キープ(できれば声も出す)
②「イ」の口の形を5秒キープ
③「ウ」と「イ」を素早く繰り返す。(10回×3セット)
※まずは①②を5回繰り返しましょう
※①②が慣れてきたら③に挑戦しまよう
※「イ」の時に首筋に力が入らないように、表情筋だけを使いましょう
早口ではなく、ゆっくり話す
早口になると声を大きく出すことが難しくなり、どうしても小さくこもった声になってしまいます。
自分が思っているよりも0.5〜0.7倍速で話す癖をつけましょう。
ゆっくりと話すことを意識するだけでも、1つ1つの言葉がはっきりと出ていきますので、声のこもりも改善されていきます。
録音して自分の声を聴いてみる
あなたは自分の話し声を聞いたことはありますか?
自分に聞こえている声と、周りが聞いている声は全く違っています。
もちろん、周りが聞いている声が自分の本当の声です。
スマホやICレコーダーを使って自分の声を録音して、確認してみましょう。
声の大きさ、明るさ、話すスピード、抑揚など、必ず気づくことがあるはずです。
考えをまとめて話す
自分の考えがまとまらない内に話してしまうと、自分でも何を言いたいのか分からず、どんどん不安になってしまうのもです。
話す内容に自信がなければ自然に声も小さくこもってしまいます。
話す前に、自分が何を言いたいのか明確にすることが大切です。
もちろん普段の会話においては、最初に何かに書いて話すことは難しいので、キーワードと話す順番だけでも明確にしましょう。
そのためには論理的に話す技術も必要となりますので、下記のページをご覧ください。
文章をできるだけ区切る
「、」や「。」がないまま、長く話してしまう人がいます。
1つの文章が長くなると、何を伝えたいのか、どこが大切なのか、相手に伝わりにくくなります。
そんな時は自信を持って話すことができなくなるので、やはり声が小さく、覇気のない話し方になってしまうものです。
できる限り、句読点(、。)、特に「。」を多く使って、話をシンプルにするように心がけてみましょう。
まとめ
◎声がこもる人の改善方法10◎
- 姿勢と目線をを正して話す
- 笑顔トレーニングをする
- 声のトーンを上げる
- 遠くに声を出すイメージで話す
- 舌のトレーニングをする
- 口をはっきりと動かして話す
- 早口ではなく、ゆっくり話す
- 録音して自分の声を聴いてみる
- 考えをまとめて話す
- 文章をできるだけ区切る
いかがでしょうか?
今回は声のこもりを改善する方法をたくさんお伝えしました。
1人1人、現状の課題は異なります。自分自身にどのような改善点があるのか、しっかりと確認することから始めてみましょう。
あなたは声の通りが良い人と、こもっている人、どちらの方が気持ち良く会話ができますか?
1つ1つの言葉がはっきりと聞こえれば、余計なストレスなくコミュニケーションがとれるはずです。
声のこもりをなくすことは自分だけではなく、周りの人たちにも良い影響がありますので、是非改善していきましょう!
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