「えー」「あー」「えー」が多い理由と克服する7つの方法
◎このような人におすすめの記事です!
  • 「えー」「えっと」「あー」「あのー」などの口癖が多い
  • えーあー症候群の治し方・原因を知りたい
  • もっと滑らかに話せるようになりたい

オンライン話し方教室【ボイスプロデュース】代表講師の福永智樹です。

話している時に、「えー」「えっと」「あー」「あのー」などの口癖が多いことはありませんか?

「えーあー」が出る状態の名称として、「えーあー症候群」「えーあのー症候群」などと言われることもありますね。

今回は、えーあー症候群の治し方や原因について解説します。

◎えーあー症候群の治し方
  1. ゴールを明確にしてから話す
  2. 一つの文章を短くして話す
  3. ゆっくり話す
  4. 沈黙や間を恐れない
  5. 完全になくそうと頑張りすぎない
  6. 自然な言葉を使い、慣れない言葉は使わない
  7. 心の中で「えー」と言う

えーあー症候群とは

えーあー症候群は、論文等で「フィラー」と表現されていることが多いです。

「話の間を埋める、詰める」という意味です。

フィラーが多い話し方と、フィラーがない話し方を比べてみましょう。

「えー」「あのー」などの口癖が多い自己紹介

<例文>「えー皆さんこんにちは。あー福永と申します。えーっとー私は話し方のボイストレーニングを仕事にしておりまして、あのーいつもたくさんの方々にえっとーレッスンをしています。」

いかがでしょうか?

とても聞きづらいですし、内容よりも「えー」などの口癖が気になってしまいますね。

しかも、「緊張しているのかな?」「自信がなさそう」という印象を与えてしまいます。

「えー」「あのー」がない自己紹介

<例文>「皆さんこんにちは。福永と申します。私は話し方のボイストレーニングを仕事にしておりまして、いつもたくさんの方々にレッスンをしています。」

いかがでしょうか?

えーあー症候群の話し方に比べると、印象が良く聞こえませんか?

フィラーが多いという自覚がある方は、これから紹介する方法をしっかりご覧頂き、改善していきましょう。

他の口癖については、下記のページを参考にしてください。

【口癖の直し方】確実に口癖を直すために不可欠なステップ

えーあー症候群の治し方

ゴールを明確にしてから話す

自分が何を話しているのか、分からず迷子になってしまうと、次の言葉がなかなか出てこなくなり、「えー」が多くなる原因になります。

たとえばどこかへ旅に出るとしましょう。

もしも行き先をまったく決めずに出発するとどうなるでしょうか?

右に行くか左に行くか、電車に乗るかバスに乗るか、何も分からず「迷う時間」が生まれます。

しかし、「ここに行くんだ」という明確なゴールがあれば、余計な迷いはなくなります。

実は会話も同じなんです。

自分が何を言いたいのか、どんなことを伝えたいのか、目的をはっきりとさせてから話すことで、迷いがなくなり、「えー」「あー」などの口癖が少なくなります。

論理的に話す技術が身につく!誰でもできる簡単な5つのコツ

会話の流れやキーワードも確認しておこう

会話のゴールがそんなに遠くない場合は問題ありません。

しかし、プレゼンやスピーチなど、長い時間話す場合には会話の流れやキーワードを明確にしておきましょう。

そうすれば余計な回り道をせずに済みますし、もし話が脱線したとしても元の位置まで戻ることができます。

どんなに話し上手な人でも、何もヒントがない状態で延々と上手に話し続けることはできません。

話し上手な人ほど、事前準備を念入りにしているので、余計な迷いがなく話を続けることができます。

一つの文章を短くして話す

えーあー症候群の人の話し方の特徴として、一つ一つの文章が長いというものがあります。

本来なら一度切れるところを無理につなげてしまっているのです。

下記の文章を比べてみましょう。

①皆さん、はじめまして。私は福永と申しまして、話し方のボイストレーニングの講師として毎日たくさんのレッスンをしているのですが、休みの日には趣味のジョギングを楽しんでおり 、とても充実した日々を送っています。

②皆さん、はじめまして。福永と申します。私は話し方のボイストレーニングの講師をしており、毎日たくさんのレッスンをしています。休みの日には趣味のジョギングを楽しむなど、とても充実した日々を送っています。

いかがでしょうか?

①も②も言いたいことは同じですが、②の方が文章を短くしているので、「えー」などが入りづらいものになっています。

変に文章をつなげてしまうと、話の展開の選択肢が狭くなり、言い間違いも増える傾向にありますので、簡潔な話し方を心がけていきましょう。

ゆっくり話す

早口になってしまうと、頭の回転が追いつかずに余計な間が生まれます。

それを埋めようとして、「えー」「あのー」などの言葉をついつい言ってしまうことが多いです。

人前で話すときなど、緊張がある場合には頭の回転がいつもよりも遅くなりますので、話すこととのバランスが崩れてしまいます。

ゆっくりと余裕を持って話せるようになるだけで、余計な言葉はかなり減ります。

早口とゆっくり、2つのバージョンで音声を作りましたので、比べてみてください。

参考記事も紹介します

ゆっくり話すことで「伝わる話し方」に!今すぐ早口を改善!

沈黙や間を恐れない

沈黙に耐えれない人は早口になったり、「えー」を多くは使ってしまいます。

しかしそもそも沈黙は悪いことではありません。 もちろん長すぎると違和感がありますが、時には2、3秒の間があったとしても問題ありません。

そして聞き手の立場からすると、間がない話し方だと内容を理解する時間が足りず、結局何が言いたかったのか分からないという状況も考えられます。

完全になくそうと頑張りすぎない

「えー」を完全になくそうとすると、そればかりに意識が向いてしまい、かえって頭が回らなくなってしまいます。

人間の脳は「否定」を理解できないメカニズムがあります。

「リンゴを思い浮かべないでください」と言われても、頭の中にリンゴが浮かびませんか?

これと同じように、「えーを言わない」と意識してしまうと、いやでも「えー」を言うことに意識が向いてしまいます。

話す内容がきれいに整理されていて、そこにだけ意識を向け、スムーズに引き出せることが大切です。

自然な言葉を使い、慣れない言葉は使わない

たとえば、家族や親しい友人と話すときを思い出してみましょう。

その時は「えー」などの言葉は出てきますか?

もし出るとしても、プレゼンやスピーチの時ほど多くはないのではないでしょうか?

人は普段あまり慣れていない言葉(丁寧で固い言葉や専門用語など)を多用すると、頭の回転が遅くなり、それによって生まれる沈黙や間を埋めるために、「えー」などの言葉を加えてしまいます。

可能な限り使い慣れた言葉で話すように心がけていきましょう。

心の中で「えー」と言う

これまでの方法を用いていけば改善できるはずですが、プレゼン本番が明日に迫っているなど、どうしてもすぐに改善しなければならない場合の方法を最後にお伝えします。

それは、「えー」を全部心の中で言うという方法です。

口に出していないので、周りからは全く気づかれませんし、ちょうど良い間もできるため即効性ある方法です。

しかし、これはあくまでも応急処置のようなもので、根本的な改善方法ではありませんので、注意してください。

まとめ

◎えーあー症候群の治し方
  1. ゴールを明確にしてから話す
  2. 一つの文章を短くして話す
  3. ゆっくり話す
  4. 沈黙や間を恐れない
  5. 完全になくそうと頑張りすぎない
  6. 自然な言葉を使い、慣れない言葉は使わない
  7. 心の中で「えー」と言う

「えー」「あー」「あのー」以外にも口癖は多数存在します。

その口癖が聞き手にどのような印象を与えているか、一度真剣に考えてみましょう。

そのためには、まず自己分析を通して自分の現状を知ることが大切です。

スマホのボイスメモなどを使って、会話や話し声を確認してみることを強くお勧めします。

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2014年にオンライン専門の話し方教室を設立。ボイストレーナーとして、10年以上のキャリアを持つ。